家づくり座談会

木の子の家 Iさん宅

木の子の家 Iさん宅

M
今日は皆さんお集まりくださってありがとうございます。私の友人3人が大出さんの設計で家を建てました。これはすごいことだと思ってこんな座談会を企画しました。大出さんにも来ていただいているので、今日は5人で楽しいおしゃべりができたらいいなあ~と思っています。私がIさんの家に初めて行った時、何より素敵だと思ったのは、天井板のない梁の見える天井と、塗り壁でした。建具も素敵でしたね。
I
はい、素敵です(笑)。梁の見える天井は大出さん設計の家の特徴になっていますね。大出さん設計の家は、何となく兄弟みたいに雰囲気が似ていると思います。
M
確かに雰囲気似てますね。その雰囲気にとても惹かれました。
I
家を見に行ってわくわくしたことってそれまで経験したことがなかったんですが、大出さんの設計した家を初めて見せてもらった時、自分の中からすごく高揚感が沸いてきて、家ってこんなにワクワクするもんなんだ~ってびっくりしました。特に「蔵の家」を見せてもらった時にときめきました。(笑)
M
大出さんとの家づくりで何が一番印象に残っていますか?
I
大出さんの最初のアドバイスで、なるべくアナログで電気に頼らない家にしておいた方がいい、というのがありましたね。その後、震災を経験して、しみじみなるほどなあと思います。
大出
テレビとかパソコンとか、そういうものは最新のものを買って、壊れたらまた最新のモデルを買うということで快適な生活ができます。でも、家の構造って取り換えられないじゃないですか。
I
電動シャッターは反対されましたものね。(笑)電気が止まったらどうするんですかって!(笑)
大出
僕は、電動にするのはあまり賛成しないんですよ。やはりアナログにしておくのがいいですね。
I
家にすごく解放感があります。天井がないせいかな~。道路の一番奥の土地だったので、真ん中に家を建てると車が回転できない、ということで土地の中央ではなく、端に寄せて建てました。大出さんのアドバイスだったのですが、とてもよかったです。正解でした。
M
玄関の感じが素敵ですよね。
I
はい、気に入っています。半円のカーブがいい感じです。
M
あそこが植木とか置くスペースになっていて、いい感じだなあ~って思いました。
I
最初はあそこにテーブルを置いてお茶かビールを(笑)を飲みたい、と思ったんですけれど、結局、母が植木の置き場所にしちゃいました(笑)
大出
でも僕としては、植木がたくさんあることを想定していて、サンルームはきっと植木置き場になるだろうなって思ってました。(笑)
全員
(爆笑)
I
想定されていたんですね(笑)いや~気がつかなかったです。確かにあのスペースは植木の世話をするのにはすごく便利ですよね。
M
Iさんの家には家の高い場所にも植木を置くスペースがありましたね。
I
そうなんです。高い場所に面白いスペースがあって、あそこにどうやっていくの?って質問されちゃう場所です。実際は植木置き場になっていて、植木が10年元気に育っているんです。植木が育つ家って人間にもいいんだろうなあ~って思っています。来た人があれは造花ですか?っていうくらい綺麗なんですよ。
大出
Iさんの家はもう10年になりますか?
I
実は11年です。私は自分の人生で家を建てるってことがあるなんて夢にも思っていなかったのに、建てなくちゃならない状況になって、最初はマンションも考えました。そのころ大出さんに出会ったんですね。
M
4人のなかで、IさんとWさんは土地探しからお願いしたんですよね。
I
はいそうです。大出さんの言葉で印象に残っているのは、「四角い分譲地みたいな土地はつまらないからやめてくださいね」って言われたことです。
大出
いやー、僕は、普通皆さんは四角く区切られた分譲地が一番いいと思ってますけれど、小さく区切られた分譲地は、日当たりや風通しを考えると住み心地いい家の設計は難しいんですって言いたかったんです。規格外の、ちょっと変わった形をしている土地のほうがおもしろい家が出来るってことです。
I
変わった形の土地のほうが僕はやる気が出るんですっていう言葉が印象的でした(笑)。私、最初はオープンのキッチンがいい!って言ったんですが、大出さんから、いやIさんの家は隠した方がいいですよって言われたんですよ。設計で何度も何度も打ち合わせする中で、大出さんにはその人に合っているのが何かわかっちゃうんでしょうね(笑)。今では正解だったと思います。
W
Iさんの家の場合は、同居するお母さんの意見もあったんでしょうね。
I
そうなんです。キッチンは母の守備範囲ですしね。だから普通のキッチンにして正解でした。台所が家の隅で孤立した昔の家の感じは避けたかったです。今の家は朝日が差し込んでくるキッチンで、いるだけで幸せな気分が味わえます。居間の中心にいながらご飯の支度ができるという感じで、いつも幸せ幸せって思いながら台所にいます。
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